食欲の秋の味覚といえば？

日本は四季折々の風情が楽しめる国として知られていますが、
特に秋は「食欲の秋」と称されるほど、多くの魅力的な料理が楽しまれます。

秋の味覚で代表的なものといえば、松茸や栗といったものがありますが、ここでは代表的な「松茸、栗、サンマ、サツマイモ」を紹介します。

●松茸

日本では、松茸は国産キノコの最高峰のキノコと位置付けられています。
かつては沢山取れていましたが、里山の荒廃や松枯れなど、
様々な要因の影響により収穫量が激減し、我々のような一般庶民には中々手に入らなくなってしまいました。
松茸の生産量は岩手県や長野県が多いですが、最高級品は丹波や京都産と言われています。
是非、日本産松茸を召しあがってください！口の中に秋の味覚が広がることでしょう。

○焼き松茸

松茸の香りを楽しむなら「焼き松茸」がお勧め！
「香り松茸、味しめじ」という言葉があることからも、香りは松茸の最大の魅力です。
焼き松茸は繊維が裂けるときに香りが立ちます。
シンプルに素材の香りを満喫できるという意味で、一番贅沢な料理といえるかもしれません。
カットは最小限に、裂きながら食べて、香りを楽しみましょう。
スダチなどをかければ、味の変化を楽しめます。

○松茸ご飯

「お米の国」といわれる日本。
そんな日本人のこだわりがつまった「お米」の美味しさと秋の味覚「松茸」を一緒に楽しめるのが、「松茸ごはん」の魅力だと言えるでしょう。
特に、炊きあがりの香りは素晴らしく、松茸の風味がごはんにしっかりと染み込み、口の中で広がるその瞬間は、日本の食文化と調和した至福のひとときです。
秋の山々で採れる松茸が、四季折々の日本の美しさを象徴し、お米の国の誇りを感じさせてくれます。

○土瓶蒸し

松茸の土瓶蒸しとは、松茸をはじめ、白身魚やえび、鶏肉、みつば、ぎんなんなどといった具材とだし汁を、土瓶に入れて軽く蒸して作る料理です。
さらに、すだちやゆずの果汁を猪口にしぼり入れて、土瓶から汁を注いで吸い物風に味わいながらいただく場合もあります。
土瓶蒸しの醍醐味はなんと言ってもその出汁です。
鱧も松茸も生の状態で土瓶の中に入れて出汁の中で蒸し煮込みのような調理となるため、
すべての旨味が出汁の中に溢れる、とても上品で繊細かつ濃厚なスープです。

○松茸すき焼き

秋の味覚の王様である「松茸」のすき焼きは、ただ想像するだけで「美味しい」という言葉以外に表現が見当たりません！
特に、日本が世界に誇る「和牛」の産地では、和牛と松茸の素晴らしい「すき焼き」を提供するお店も存在し、
三大和牛の産地を訪れれば、和牛と松茸が共演する極上の贅沢を味わうことができるかもしれません。

●栗

一般的に生で食べられることがないので間違えられやすいのですが、野菜ではなく木に実る果物です。
栗は、9月から10月に旬を迎えます。
栗はスイーツにしても、料理にしても美味しく食べられます。
また、栗は糖質・食物繊維・ビタミンC・ビタミンB1・ビタミンB2など健康的な体作りに欠かせない、栄養素が豊富な食材です。

焼き栗、モンブラン、栗まんじゅう、栗ご飯などがありますが、農林水産省が公式FacebookやTwitterなどで行った「4つの栗料理の中で、この秋に食べたいもの」についてのアンケートを結果では栗ご飯が一番人気です。

○焼き栗

焼き栗は他の栗菓子、栗料理とは違い、余計な味付けなどはせず、
栗をまるごと一粒一粒じっくりと焼きあげる「焼き栗」の魅力は、なんといっても栗本来の自然な甘さと香りを最大限に味わえるところ。
もちろんパリッとした外皮とホクホクの中身も、焼き栗ならではの魅力です。

○モンブラン

栗の美味しさが詰まったスイーツ「モンブラン」！
一口頬張るとほっこりした幸せを感じられるモンブランは、特別な日でなくても食べたくなる定番ケーキです。
そんなモンブランを楽しめるお店は、東京や大阪などの大都市だけでなく、地方にも名店と呼ばれるところがたくさんあります。
とっておきの名店探しに行かれるというのも楽しいかもしれませんね。

○栗まんじゅう

栗の艶やかで愛らしい見た目を再現した和菓子である「栗まんじゅう」は、風味豊かな甘さと食感から幅広い年代に愛され続けています。
上品で落ち着いた色調と、その愛らしい見た目から、観光地でのお土産や季節の贈り物としても人気があります。
その見た目の美しさはまるで工芸品のようで、栗まんじゅうの美味しさに加えて視覚からも楽しむことができます。
一つ一つ丁寧に作られた栗まんじゅうは、食べる者の心をつかんでやみません。
日本の伝統的な美意識と共に、栗まんじゅうは季節感を感じさせる芸術品とも言える逸品です。

○栗ご飯

「栗ご飯」は、少量の塩に引き立てられた栗の甘味とお米の食感による絶妙なバランスを楽しめる料理です。
シンプルだからこそ栗本来の美味しさを味わえるうえに、健康的な体づくりに必要な栄養素を摂取できることが栗ご飯の魅力です。

●サンマ

私たちがよく知る「秋刀魚」という表記は、大正時代から広く使われるようになりました。
「秋」が旬の「刀」のような「魚」なので、「秋刀魚」という当て字がされたということからも、日本の秋を代表する食材です。

○サンマの塩焼き

シンプルに美味しくいただける料理といえば、塩焼きです！これとお米さえあれば満足という日本人も多いです。
好みが分かれますが、はらわたも食べられるというのも魅力の一つ！
サンマには胃や腸が無く、食べた物は、食道から入ってすぐに排泄されてしまいます。
体の中に排泄物がほとんど溜まらない魚なので、内臓も美味しく食べることができます。 サンマの水揚げ量が13年連続で全国一の根室市では、水揚げが最盛期を迎える秋に「根室さんま祭り」開かれます。
会場では、200円で容器と箸を買うとサンマが食べ放題で提供され、
訪れた人たちは長い列をつくり、サンマを受け取ると自分で炭火で焼き上げて味わうことができます。

●サツマイモ

サツマイモは、自然でやさしい甘さが魅力の秋の味覚です。
サツマイモは、現在栽培されているものだけでも40～60ほどの品種がありますが、代表的な品種は、ほくほく系の「ベニアズマ」、ねっとり系の「安納紅（安納いも）、べにはるか」、しっとり系の「高系14号（なると金時・紅さつまなど）、シルクスイート、クイックスイート」があります。
これら品種の特徴に合わせたサツマイモの料理を食べると、ほっこりあったかい気持ちになることでしょう。

○焼きいも

焼きイモの魅力といえば、なんといっても、あのホクホク感！ひんやりした空気の中でほおばるアツアツの焼き芋は、たまらないものがあります。
特に「蜜芋」と呼ばれる蜜がたっぷりのサツマイモで作った焼きイモの、ねっとりとした食感を口にしたら、焼きいもの魅力に取りつかれることでしょう。

○スイートポテト

スイートポテトの魅力は、一口食べると溢れる甘さとバターの豊かな風味。そんなスイートポテトは、お店だけでなく家庭でも作られるスイーツとして、昔から愛されてきました。
サツマイモは栄養価がとても高く、スイートポテトは栄養価の高いサツマイモをそのまま使って作られることから、
食物繊維を積極的にとることができるなど、単なるスイーツではなく、ヘルシーなお菓子として愛され続けています。

○大学芋

サツマイモと飴とごまが絡まり、素材の味と香ばしい風味を楽しめるのが大学芋の魅力。
でも、大学芋って不思議な名前ですよね。
その語源は、諸説ありますが、大学生の間で人気が出たから「大学芋」と名前が付いた説、大学生が学費を稼ぐために売っていたから「大学芋」と名前が付いた説などがあり、日本いも類研究会でも「おいもの世界の7不思議の筆頭に匹敵するような難問」だそうです。

– まとめ –

日本の秋は、四季折々の風情を楽しむ絶好のシーズンであり、特に「食欲の秋」と称されるように多くの魅力的な味覚が楽しまれています。
この記事では、秋の代表的な食材に焦点を当て、日本の秋の美味しい料理を紹介しました。
秋の風味と味わいを楽しみながら、日本の四季を感じて、美食を堪能しましょう。