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春節と旧正月:アジア各国での新年の祝い方

アジア諸国で祝われている「旧正月」。
なんとなくその存在は知っていても、具体的な過ごし方までは知らない人もいるのでは?
旧正月とはいつのことで、どのように過ごしているのか、そして日本と旧正月の関係などを紹介します。
その前に、旧暦について簡単に説明します。

旧暦とは?

現在、私たちが使っている暦はグレゴリオ暦とも呼ばれ、太陽の動きをもとにして作られているため、太陽暦と呼ばれています。
日本で太陽暦が採用されたのは、明治6年のことであり、それ以前は、月の満ち欠けをもとに、太陽の動きで加味することで季節感を持たせる「太陰太陽暦」が使われていました。
一口に太陰太陽暦といっても、多くの暦法が使われてきましたが、太陽暦への改暦の直前に使われていた「天保歴」と呼ばれる暦法のことを、一般的には「旧暦」と呼んでいます。

えっ!?1年は13ヵ月?

太陰太陽暦では、月が新月になる日を月の始まりと考え、各月の1日としました。
それから翌日を2日、その次の日を3日と数えたのです。
そして、次の新月の日がやってくると、それを次の月の1日としました。

新月から新月までは平均して約29.5日の間隔ですので、12ヶ月間では約29.5日×12ヶ月=約354日であり、太陽暦の1年より約11日短いため、そのままではだんだんと季節とずれていってしまいます。
そこで太陰太陽暦では、暦と季節のずれが大きくなってきて、ひと月分に近くなると、閏(うるう)月というものを入れて、ずれを修正しました。
例えば、3月の次に閏月が入るとその月は「閏3月」と呼ばれ、その年は13ヶ月間あるということになります。13月があるわけではありません。



以上のような理由から、太陰太陽暦では同じ日付であっても、それを現在の暦での日付に換算すると、年ごとに違う日付になります。
例えば、現在の暦に切り替わる前の、明治3年1月1日は、現在の暦では2月1日ですが、翌年、明治4年1月1日は、現在の暦では2月19日です。

簡単に、新暦と旧暦について解説をしたところで、本題に入ります。

旧正月とは

旧正月は、旧暦の正月のことで、主に1月1日のことをいいます。
日本では新暦で正月を祝いますが、アジア諸国では旧暦の正月を重視して祝っています。
よって、前段でも解説したとおり、旧正月の日(旧暦1月1日)は、我々が一般的に「正月」と思っている日(新暦1月1日)とは異なります。

そもそも、なぜ、日本では、旧正月を祝わないのでしょうか?

理由はいくつかありますが、その一つは閏月の関係で、13カ月となった年は、13回も給料を支払うのが難しくなったという財政的な理由で、改暦を急いだという明治政府の事情があるとか言われていますが、理由ははっきりしていません。

そんな不思議な旧正月ですが、アジア諸国ではどのような祝い方をしているのでしょうか?

・中国

中国の旧正月は「春節」と呼ばれます。
伝統的な祝日で、1年の中でも一番盛り上がりを見せる時期で、旧正月といえば中国を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
旧正月の時期になると、道路や建物が赤い提灯で飾り付けられたり、花火や爆竹を打ち上げたりと、盛大に祝います。
日本と同じように大晦日に家族で集まったり、年長者が若い人にお年玉をあげるという風習もあるようです。

正月料理としては、富を表す水餃子や繁栄を意味する魚料理、縁起が良いとされる春巻きなど、縁起を担いだ料理が食べられています。

・韓国

韓国の旧正月は「ソルラル」と呼ばれます。
また、新正(シンジョン・新暦のお正月)に対して旧正(クジョン)と呼ばれることもあります。
日本のお正月と同様に、家族親族が揃って新年を迎えるのが特徴です。

ソルラルの朝は、お風呂に入って身を清めてから正装に着替え、神様や先祖を祭る「茶礼(チャレ)」と呼ばれる儀式を行います。
儀式が終わったら、お墓参りに行ったり、韓国風お雑煮の「トックク」を食べたりするのが伝統です。
トッククはお餅(トック)と野菜などを煮たスープで、お餅には長寿の願いを込めて細長いものを使います。

・ベトナム

ベトナムの旧正月は「テト」と呼ばれます。
他の国の例に漏れず、家族と一緒に過ごすのが一般的です。町中が金色や赤色で彩られ、桃や梅の花が飾られるなど、華やかな雰囲気に包まれます。
ベトナムは祝日が少ないため、長期休暇が取れる数少ないチャンスでもある旧正月の時期は、お店や公的機関もお休みになることがあるそうです。

地域によりますが、ベトナム風のちまき「バインチュン」や春巻き、鶏肉などが旧正月の料理の定番です。
また、旧正月当日には、ベトナム風の獅子舞「ムアラン」が恒例行事として行われます。

・マレーシア

マレーシアの旧正月は「チャイニーズ・ニューイヤー」や「春節」と呼ばれます。
これは、マレーシアが多民族国家で中華系の人々も多く暮らしているということが関係しているのかもしれません。
赤い提灯を飾ったり赤い服を着たりと、町全体が赤一色で染まるのが特徴です。

赤い袋(紅包・アンパオ)にお年玉を入れて渡したり、獅子舞で新年をお祝いしたりと、中国文化の影響を色濃く残しています。
日本のお年玉と異なり、アンパオは日頃お世話になっている大人にも配るそうです。

・モンゴル

モンゴルの旧正月は「ツァガーンサル(白い月)」と呼ばれます。
ツァガーンサルには家族、親戚などが集まりごちそうを囲みながら、厳しい冬を乗り越えて春を迎える事を喜び、一年間の幸せを祈ります。
元旦には日の出前に起き、きれいな服に着替え、それぞれの幸運の方向に歩き、功徳の方向から戻ります。
この儀式の後、大地にミルクを捧げ、日の出とともに家族と挨拶を交わします。
家族との挨拶が終わると知人、友人、親戚とのあいさつに1日何軒もまわります。

ツァガーンサルはモンゴルのお祝いのごちそうでいっぱい。
あいさつ回りをすればそれぞれの家でもてなされます。
アツアツのボーズは最初に3個以上自分の皿に取るのが礼儀、アルコール度数が強いアルヒ(ウォッカ)も3杯飲むのが礼儀、その他サラダに乳製品、モンゴル版お赤飯(?)、飴、チョコ、ワインなどなど!とにかく薦められます。
これが一日に何軒もするあいさつ回りの一軒一軒で繰り広げられるのです! 誰も止めてはくれませんので、くれぐれも自分の身体と相談しながら食べすぎ、飲みすぎに注意しましょう。

そんな、旧正月を祝わなくなったと思われる日本ですが、「横浜中華街、神戸中華街、長崎新地中華街」といった「日本三大中華街」では、旧正月を祝うイベントが行われます。

横浜中華街の旧正月イベント

春節を迎える前夜のカウントダウンから新年のお祝いムード一色となり、旧暦1月1日には賑やかな爆竹や太鼓の音が鳴り響き、一帯は華やかな中華街独特の雰囲気に包まれます。
「春節娯楽表演」では、龍舞や獅子舞のほか、舞踊や雑技などの中国伝統文化の公演が行われ、パレード「祝舞遊行」では、豪華絢爛な皇帝衣装や龍舞、獅子舞などが披露されます。
春節の最後を飾る幻想的な行事「元宵節燈籠祭」では、メッセージ燈籠に書き込まれた人々の願いが天に届くように、あたたかく柔らかな無数の光の中で奉納舞が披露されます。

神戸中華街(南京町)の旧正月イベント

日本3大中華街のひとつ「神戸中華街」。
場所はJR・阪神元町駅の南側、元町商店街のさらに南に位置し、神戸市中央区元町通1丁目~2丁目、栄町通1丁目~2丁目を含みます。
東西約270m、南北約110mのエリアに南京町広場のほか、中華料理店、雑貨店、食材店などが軒を連ね、中国情緒豊かな町並みが広がります。
ここでは、「南京町春節祭」が開催され、旧正月のお祝いとして様々なイベントが予定されています。中華街の中で特に賑やかなお祭りとなり、訪れる人々に中国の伝統文化を感じさせるイベントです。

長崎新地中華街の旧正月イベント

冬の夜空を極彩色に染める長崎ランタンフェスティバル
市内中心部が約15,000個のランタン(中国提灯)と、各会場のさまざまなオブジェの幻想的な光で彩られます。
もともとは中国の旧正月を祝う春節祭として始まったものが年々広がり、今では長崎の冬の風物詩として知られています。
皇帝・皇后の御輿を中心に旗隊などが豪華な中国衣装を身にまとって行進する「皇帝パレード」がフェスティバルの目玉のひとつ。
ランタンの色は眼鏡橋周辺が黄色、中華街では可愛らしいピンク・・・と会場によりさまざまな限定カラーがあるので、お気に入りスポットを探してみてください。
中華街周辺では角煮まんじゅうや中華スイーツなども用意されています。
毎年多くの観光客が県内外から訪れ、本場中国の風情たっぷりの人気イベントです。

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