TOP

Information JAPAN

旅行代理店が団体旅行者の為の飲食店探しに利用できるマッチングサービス!

Information JAPAN

日本の陶器(焼き物)

みなさんこんにちは。お元気ですか。 お変わりないですか。
今回は、日本の陶器(焼き物)をご紹介してまいります。



◆信楽焼 (しがらきやき)



信楽焼は、日本の伝統的な陶磁器で滋賀県の信楽町で生産されています。日本の六古窯の一つに数えられ、その歴史は1,200年以上前にさかのぼります。
特に有名なのは、たぬきの置物ですが、他にも様々な形の器や花瓶、鉢などが作られています。
土もののぬくもりと、釉薬(うわぐすり)の使い方により豊かな表現が魅力です。



信楽焼の特徴は、素朴な風合いと自然な形です。使われる粘土は鉄分を多く含んでいて、焼成中に現れる自然な色の変化が美しい作品を生み出します。
技法のひとつに「自然釉」と呼ばれる釉薬があります。これは、窯の中で木材の灰が舞い、焼き物に付着して自然な釉薬を作る方法です。
そして、青緑色や茶色、時には赤や黒など、多彩な色彩が生まれます。


・信楽焼(しがらきやき)のたぬき


信楽焼のたぬきは、日本の陶磁器の中でもユニークな存在です。信楽焼のたぬきは、滋賀県の信楽地域で生まれました。
たぬきの陶器が作られ始めたのは、起源には複数の説がありますが、一つの説としては、たぬきが商売繁盛や福を招く縁起の良い動物とされていたことからと伝わります。


「七福たぬき」とも呼ばれ、七つの幸運が表現されています。
笠:自然災害からの保護 ・目:商売の洞察力と先見の明 ・瓶:安全と無事故 ・尾:大きな利益 ・金の玉:財運 ・腹:大きな心 ・笑顔:顧客との良好な関係
など、すべて商売繁盛と幸福を願うためで、特に商店や企業の玄関前に置かれることが多いです。ユーモラスな表情は、見る人に楽しみと癒しをあたえてくれます。

信楽焼は、室町時代には茶道具としても高く評価され、茶人たちに愛されました。
茶の湯で使用される水指や花入れなど、茶の湯文化と深く関わる品々がたくさん作られています。
今日も、信楽焼はその伝統を守りつつ、現代の生活様式に合わせた新しいスタイルの作品を生み出しています。
国内外から多くの陶芸愛好家やコレクターに支持されています。


・日本六古窯(にほんろっこよう)
日本六古窯(にほんろっこよう)は、日本の中世から続く六つの代表的な陶器産地を指します。瀬戸焼・常滑焼・越前焼・信楽焼・丹波焼・備前焼です。
この産地は、それぞれ独自の技術と伝統を持ち、多くの優れた陶器を生産してきました。これにより、日本の陶器文化の豊かさが表現されています。
日本六古窯は、日本の陶器文化の基盤を成す大切な存在で、それぞれの地域で今もなお高品質な陶器が作られ続けています。



◆常滑焼(とこなめやき)



常滑焼(とこなめやき)は、日本六古窯の一つですが、その中でも、最も古い歴史を持つと言われています。愛知県常滑市を中心に生産される陶器です。
起源は平安時代にさかのぼり、鎌倉時代にはすでに大規模な窯業地として栄えていました。江戸時代には、常滑焼の急須が広く知られるようになりました。
その後、常滑焼は発展し、輸出品としても高い評価を受けています。近代化の波に乗りながらも、伝統的な技法とデザインを守り続けています。



常滑焼は、独特な赤茶色と質感、実用性の高いデザインで広く知られています。特徴的な赤茶色は鉄分を多く含む土を使用するためです。
常滑焼の多くは無釉(釉薬を使わない)で焼かれ、素朴で自然な質感が魅力です。急須や茶器など、直接飲食物に触れる器具に使われます。
無釉のため、茶葉の香りや味を損なわず、長期間使用しても風味が変わりにくいそうです。 丈夫で、日常使用に耐えうる実用性の高さ、特に急須は、使いやすさと機能性が評価されています。

常滑市には陶器の製作現場やギャラリーがたくさんあり、観光客に対しても常滑焼の魅力を伝えています。
常滑焼は、独特の美しさと実用性から、多くの人々に愛され続けています。


◆備前焼 (びぜんやき)



備前焼の起源は奈良時代に遡り800年以上の歴史があります。岡山県備前市周辺で焼かれた土器が備前焼の原型と伝わります。
初期の備前焼は、主に生活用品や農業用具として使われていましたが、鎌倉時代に入ると、茶道具としての需要が高まりました。
この時期に、現在の備前焼の基礎となる技法やスタイルが確立されました。

室町時代には、さまざまな影響を受けて備前焼の代表的な技法である「緋襷(ひだすき)」が登場しました。
その後、備前焼は広く一般にも普及し、食器や花器としての需要が高まりました。
現在の備前焼は、伝統を守りながら現代的な感性を取り入れた作品が多く作られています。備前焼は、日本の六古窯の一つです。

備前焼は釉薬を使わず、土そのものの色と質感を生かしています。焼成過程で自然に生まれる色合いや模様が特徴です。
酸素を減らして焼く還元焼成により、独特の赤褐色や黒色が生まれます。この技法により、耐久性が高く、独特の風合いが生まれます。
備前焼は硬くて重い土を使うため、手に取るとずっしりとした感触があります。土の質感を生かしたシンプルなデザインが多いです。




・備前焼の代表的な技法
「緋襷(ひだすき)」は、赤い線が絡み合うような模様です。
この模様は、炎の動きや藁の配置によって偶然に生まれるため一つ一つ異なるユニークなデザインが楽しめます。

備前焼はシンプルさと自然美、そして機能性が評価され、茶道具や花器、食器など多岐にわたる用途で使われています。
その魅力は、時を経ても変わらない堅実な美しさと、使うほどに手になじむ感触にあります。


◆萩焼はぎやき



萩焼は、山口県の萩市で製造されています。江戸時代初期の1604年に、朝鮮半島から帰化した陶工たちによって始められました。
彼らは、毛利藩の支配下でこの新しい窯業を創設し、萩藩の発展に大きく貢献しました。
萩焼はもともと、茶道具を中心に製作されていて、シンプルで洗練された美しさが茶の湯文化と深く結びついています。

萩焼はシンプルで、手作業による成形が魅力を引き立てています。使用される土は赤土や白土が主で、釉薬は透明感があります。
表面には微細なひび割れが生じることがあり、これが茶の色を吸収し、時間とともに器自体の風合いが変化していきます。
「萩の七化け」と呼ばれる色の変化は使うほどに味わいが増し、茶人たちに愛される理由の一つです。



小ぶりで手に馴染む茶碗や水指、花入れなどが多く、使い手の心を和ませるデザインが特徴です。

萩焼は、日本国内外の美術館やギャラリーで展示されることも多く、日本の陶磁器文化を代表する焼き物です。
現代では伝統的な技法を守りながらも新しい形やデザインを取り入れた萩焼が登場していて、広い層の人々に親しまれるようになっています。


◆瀬戸焼(せとやき)



瀬戸焼は、愛知県瀬戸市を中心に生産される陶磁器です。日本六古窯の一つで1000年以上の歴史を持ちます。
平安時代は主に日常的な器が生産されていました。その後、「古瀬戸」と呼ばれるスタイルが生まれ、独自の美術性を持つ陶器が多く生産されます。
江戸時代になると、瀬戸焼は全国的に知られるようになり、量産体制が確立。この時期には日常使いの食器とともに、装飾品や瓦なども生産されるようになりました。
近代化の波に乗り、西洋の技術やデザインが導入されていきます。


・「せともの」という言葉を生み出した瀬戸焼。
愛知県の瀬戸市は、古くから陶石が豊富に存在する地域で、瀬戸焼はその資源を利用して陶器が生産されるようになりました。
製造された陶磁器が高い技術と品質で知られるようになり、「瀬戸物」(せともの)として広く認識されるようになりました。
「せともの」という言葉は瀬戸焼から由来してできた言葉です。

瀬戸焼は、多彩な色合いの美しい釉薬で知られています。特に白釉は瀬戸焼の最も基本的な色。純白で美しい光沢があります。
柄は、古くから親しまれている植物や動物、自然をモチーフにしたデザインや、伝統的な柄です。多くのバリエーションがあるため、幅広い好みに対応できるのも魅力の一つです。





◆美濃焼(みのうやき)
美濃焼(みのやき)は、岐阜県の東部を中心に生産される日本の伝統的な陶器で、生産量と多様性で広く知られています。

美濃焼の起源は古代にさかのぼります。室町時代には、中国からの陶器技術の影響を受け、美濃地方でも高度な陶器が作られるようになりました。
その後、美濃焼の技術が飛躍的に進化し、黄瀬戸(きぜと)・瀬戸黒(せとぐろ)・志野(しの)・織部(おりべ)といった美濃焼の代表的な様式が確立されました。
江戸時代には、美濃焼は日本各地に広まり、庶民の日常生活に欠かせないものとなりました。
現代の美濃焼は、若い陶芸家たちが創造性を発揮し、現代的なライフスタイルに合った作品を生み出しています。


・美濃焼の様式



織部焼:織部焼の最も顕著な特徴は、鮮やかな緑色を作る釉薬です。
織部焼の形は自由奔放であり、伝統的な茶道具の形から逸脱していることが多いです。
自然な美しさとともに、粗野で力強い印象を与える作品が多く、織部焼には独特の魅力があります。

織部焼は花や鳥、自然景観をモチーフにした装飾が施されることが多く丁寧に描かれています。
素地に直接手で触れることで生まれるテクスチャも、作品に深みを与えています。茶道具や、花瓶や皿などさまざまな用途の作品があります。
その用途の広がりによって、織部焼の魅力がさらに多くの人々に知られています。



黄瀬戸(きぜと):黄瀬戸の特徴は鮮やかな黄色い釉薬です。この黄色は鉄分を含む土に灰釉を施すことで生じます。
時には黄土色から橙色がかった黄色に変わることもあります。
柄やデザインは、花や植物、水の流れなど、自然界からインスピレーションを受け、絵の具を使って繊細に描かれます。


鼠志野焼(ねずみしのやき):鼠志野焼の特徴は、鼠色(灰色がかった薄い茶色)の釉薬です。
釉薬の厚みや焼成温度によって微妙に色の変化を見せ、深みのある表情を持ちます。表面を触ると微細な凹凸を感じることができます。
鼠志野焼は、茶道具として重宝されています。

美濃焼は岐阜県の多治見市や土岐市など、美濃焼の主要生産地には、窯元やギャラリーが多数存在し、観光客にもその魅力を発信しています。
また、美濃焼まつりなどのイベントも開催され、地域の文化としても重要な役割を果たしています。


◆有田焼ありたやき(伊万里焼)いまりやき


有田焼(伊万里焼)の歴史は、1616年に朝鮮半島から来た陶工、李参平が日本で初めて磁器の原料である陶石を発見したことから始まります。
この発見が有田地域の陶磁器産業の発展の基礎を築きました。有田焼は、日本で最初に磁器を製造した地として伝わります。

(伊万里焼)は、有田焼と同様に佐賀県有田地域で生産され、特に輸出用に作られた磁器を指すそうです。
江戸時代には、この地域から海外へ輸出された磁器が「伊万里」として広く知られるようになりました。
(伊万里焼)は、有田焼と同様に華やかで細密な絵付けが特徴ですが、輸出用のため、西洋向けにデザインが調整されていました。
有田焼(伊万里焼)は、初めて日本製陶磁器として海外に輸出されました。

17世紀後半から18世紀にかけて、ポルトガルやオランダを経由してヨーロッパ各国に広まり、有田焼はヨーロッパの貴族や上流階級の間で大変な人気を博します。
19世紀後半に、印象派をはじめとする多くのヨーロッパの芸術に影響を与えた、ジャポニズム(Japonisme)の流行の先駆けとなったのです。
日本の「異国情緒」が、西洋の芸術の発展に大きな役割を果たしました。有田焼は日本の陶磁器文化の象徴とも言えます。



時が経つにつれ、有田焼の技術は発展し、多様なデザインや色彩が生み出されました。
有田焼は、繊細で美しい模様やデザインが特徴です。特に染付や青花などの伝統的な技法を用いた青白い色合いや、金彩や彩色を施した華やかなデザインが人気です。
職人の手によって丹精込めて作られた製品は、精巧な仕上がりを持ちます。
食器から花器、装飾品まで、さまざまな用途に応じた製品があり、日常使いから贈り物、コレクションとして楽しまれています。



美しさと品質の高さ、そして歴史と伝統の融合が魅力を持つ有田焼。
有田焼と伊万里焼は、日本の文化としての価値だけでなく、国際的な美術市場でも高く評価されています。
美術館やコレクションで重要な位置を占め、日本の美術工芸品としての地位を確立しています。


◆清水焼(きよみずやき)



清水焼は400年以上の歴史を持ち、京都の清水寺周辺で生産されていて、その名前もここから取られています。
茶器、花瓶、食器など、様々な形で製作されています。清水焼は、繊細な絵付けと色彩の豊かさで知られています。
使われる色は明るく、鮮やかであり、花や鳥、風景といった自然をモチーフにしたデザインが多く見られます。金彩を施したものは豪華で、高級感があります。
繊細な美しさは、世界中の多くの人々を魅了しています。




清水焼は現代のライフスタイルに合わせた食器やインテリア、アクセサリーなど、多様な製品が生み出され、若い世代にも人気があります。
古典と現代の橋渡しをすることで、清水焼は長い間、多くの人々に愛され続けています。


まとめ
いかがでしたか。日本の焼き物をご紹介してまいりました。
「土ってこんなに奇麗だったんだ。」私は焼き物を通して、土の美しさを知りました。
キラキラと光る器の表情、素朴な温もりと力強さ、手に触れた時の粗さは、なぜか懐かしい気持ちになります。

そしてもう一つ、異国より伝わった焼き物の技術は、島国である日本で熟成され、澄み渡るような美しさ、品格のある華やかな絵柄は多くの人々を魅了したのでしょう。今に伝わる日本の焼き物をぜひ、お楽しみください!
611

Information JAPANにお任せくださいFOLLOW US

日本が「観光立国」を目指している昨今、インバウンド受け入れ整備の重要性は日に日に増しております。 旅行代理店様の「インバウンドツアーをもっとスムーズに手配したい」、飲食店・観光施設様の「もっと多くのインバウンドを受け入れたい」どちらの想いもInfomation JAPANが叶えます。 豊富な実績を誇るInfomation JAPANが、旅行代理店様・飲食店・観光施設様・訪日ゲストの全員が満足できるツアーのお手伝いを致します。